水琴窟とは

2010年11月27日

「水琴窟(すいきんくつ)」をご存知ですか?
水琴窟は地中に埋められた甕(かめ)に落ちた水滴が反響し琴の音のように響くのを楽しむものです。

水琴窟の技法は江戸時代に創案され、日本庭園の最高技法と伝えられています。
その構造は、底に穴を開けた甕を地中に伏せて(穴が上にくるように)埋め込むことで、一定の水がたまった甕の水面に穴から水滴が落ちるとき、甕内で反響・共鳴して美しい音が響くというものです。その音色が琴に似ていることから「水琴窟」と呼ばれるようになったようです。

一滴の水が奏でる琴の音。
甕の形状や水の加減・環境などにより多様な音色に変化するため、全く同じ音になることはないと言います。

インターネットでも様々なサイトで水琴窟の音色を視聴することができますが、ぜひ各地の水琴窟に足を運んで、その音色を楽しんでみたいですね。

写真は東京都西多摩郡奥多摩町にある日原鍾乳洞にある水琴窟です。耳を澄ませると、確かに琴の音にも聞こえますが、鐘やベルの音ともいえるような高音が小さく響き、とても心地の良いものでした。

私が行ったのは9月下旬ですが、既に鍾乳洞内は肌寒いと感じました。寒い時期に行かれる方はお気をつけください。

次回も色々な水に関わるお話を調べてみようと思います。

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